介護士が資格取得によるキャリアアップ方法を選択することのデメリットとして考えられるのが、勉強に時間を取られることです。例えば、介護福祉士の資格取得でキャリアアップを狙っている場合、介護福祉士の資格取得に向けた勉強が必要になります。介護福祉士の資格は国家資格なので難易度が高く、勉強に費やす時間を増やしていても合格できるとは限りません。仮に不合格となった場合は、勉強に費やしていた時間が無駄なものとなるでしょう。また、難易度の高い国家資格を取得したとしても、無資格で働いている介護士との給料の差が少ないケースも珍しくありません。苦労して資格取得を行ってキャリアアップに成功しても、収入の増加は見込めない可能性があるのです。
このようなデメリットを解消するためには、介護業界全体が資格保有者に対する待遇の改善を考える必要があります。具体的な待遇の改善として考えられるのが、資格保有者に対する資格手当の支給です。資格手当の支給によって収入が上がるとなれば、資格取得によるキャリアアップを狙う人も増えるでしょう。資格保有者には賃金の上乗せを行うのも良い対策だと言えます。賃金の上乗せがあることで資格取得によるメリットが大きくなります。現状では資格取得によるキャリアアップのデメリットが大きいため、介護士は別のキャリアアップ方法を探す方が良いでしょう。例えば、介護士の実績を積んで施設長へのキャリアアップを目指すのが効果的です。